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【翻訳】国際体操連盟の記事

国際体操連盟(FIG)のウェブページに、日本の男子新体操についての記事が掲載されました!【こちら

タイトルの"Five Continents of Gymnastics"は、国際体操連盟が2015年7月の世界体操祭に向け、ウェブページに連載している一連の記事の総称のようです。FIGによると、「5つの大陸において、(レベル、年齢、ハンディキャップの有無、人種、信条を問わず)あらゆる人々のための体操にスポットライトを当てます」とのことです。

なお、記事中のビデオのロシア語のナレーションの翻訳は、本ブログの【こちらの記事】をご参照ください。

以下、原文の翻訳です。(誤訳等ありましたら遠慮なくお知らせください。)



5大陸における体操:日本での新体操を再考する


今年2月、日本の男子新体操チームがサンクトペテルブルク(ロシア)での新体操80周年記念ガラで演技する様子。男子新体操選手*の登場は1:04:00から。(*訳注:青森大学の籠島遼・藤原大貴・佐藤秀平・永井直也選手が出演)

優雅で、ラインストーンがキラキラ輝く新体操を見ていると、2つのことがわかる。
その1:このスポーツの発祥の地である東ヨーロッパの国々の選手達が、ほとんどいつも主要な大会でメダルを取る。
その2:クルクルと舞うリボンやスカート付きのレオタードがつきものの新体操は、どう考えても女性のスポーツである。

はたして本当にそうだろうか?日本では、男子新体操は根強い人気がある。この「日出ずる国」における男子新体操では、スパンコールの量は女子より控えめだがアクロバットはより多くなり、専門用語で「手具操作」と呼ばれるものが中心に行われている。トップクラスのチームは学校単位で構成され、官能的で同時性があり、見るものを釘付けにする団体演技は、世界中の観客を虜にしてきた。

日本の男子新体操の歴史は、ロシアにおける女子新体操と同じくらい古い。女子の方は、今年の春にスター達を集めて80周年ガラが行われたが、それに日本のトップクラスの男子新体操チームが参加していた。

【ロープの演技をする女子選手の写真】
Aliya Garayeva 選手(アゼルバイジャン) は、2008年世界選手権の決勝戦でロープの演技をした。女子のプログラムからはなくなったが、ロープは日本の男子新体操では今でも使われている。

「男子新体操は1940年代に誕生し、ドイツ、スウェーデン、デンマークの体操がミックスされたものです。」と日本男子新体操委員会の委員長で国士舘大学男子新体操部の監督である山田小太郎氏は語る。国士舘大学の男子新体操部は2014年に全日本新体操選手権で優勝した。「当時は『徒手体操』という名前で、男子も女子も同じスタイルの体操を行っていました。」
(訳注:2014年の全日本では、団体は青森大学、個人では国士舘の斉藤剛大選手が優勝しています。)

今日の形での女子新体操は1960年代に日本に入ってきたが、当時日本では「手具体操」として知られていた。「手具体操」と「徒手体操」はどちらも、今日に至るまで日本の新体操の傘下で共存し続けている。

団体競技では、男子新体操は今でも徒手を行っているが、男子の個人競技では、2つのリング(女子新体操で使われるフープよりも小さい)、ロープ、クラブ、スティックが使用され、女子と似た形式で競われる。

しかし世界中の体操ファンを魅了しているのは、6人の選手が息をのむような技術を競い合う、徒手による団体演技なのである。トーマス宙返りやダブル宙返りが行われることもあり、それにダンス的な動きや信じられないような同時性が加わり、それはまさに「芸術」の域に達しているのだ。山田氏によると、団体演技は「構成点」と「実施点」で採点され、それがこの競技の並外れたクオリティへとつながり、やがて人々の注目を集めることとなったのである。

その結果は、まさに驚きとしか言いようがない。インターネット上に出回っているある最近のビデオでは、6人の選手が作る人間ピラミッドで団体演技が始まる。各選手はチームメイトの肩の上に立ち、一番上の選手は床から10フィート(訳注:約3メートル)の高さに立つことになる。音楽が始まると、ピラミッドは「クリスマスツリーが切り倒される」ようにまっすぐに床に向かって崩れ落ちる。それは一見、悲惨な大失敗であるかのように見えるのだが、アスリート達は床にぶつかるとすぐにバウンドしたり転がったりして、演技を続けるのだ。

(訳注:あるビデオとは、小林秀峰の2010年全日本の演技です。直にリンク貼ります。また、「クリスマスツリー」とは、小林秀峰のピラミッドの形がクリスマスツリーに使われるモミの木の形状を連想させることからくる表現だと思われます。)


日本の男子新体操団体における器械体操的な要素は明らかに高いレベルにあるが、「リズム」の要素は、アクロ体操や器械体操におけるそれよりも、男子新体操においてはより重要な「動作」の要素となっているように思われる。「我々は体操競技から多くのことを学んできました。しかしながら、体操競技を専門的に練習してはいません。」と山田氏は語る。

男子新体操は高校レベルにおいて最も盛んであり、部活動としておよそ100チームほどが存在するのではないか、と山田氏は見積もっている。それらの高校生の中から選び抜かれた優秀な選手たちが、大学のチームに進む。数は高校よりも少なくなるが、演技のクオリティは大学生が最も高い。

まだ国際大会が開かれる段階には至っていないものの、日本の男子新体操が示した精密さと技術の高さには、大きな賞賛の声が寄せられている。デザイナーのイッセイ・ミヤケ氏は青森大学の演技に感動するあまり、2013年のキャンペーンで彼らを起用し、「舞い上がる体、飛翔する魂("Flying Bodies, Soaring Spirits")」というショーを作った。選手達は三宅氏のゆるやかでたっぷりしたデザインの衣装を身にまとって演技した。

男子新体操の国際大会を作るという考えは日本人には大いにアピールするが、海外ではまだ「火がついていない」、と山田氏は言う。とはいえ、火花は散り始めている。去年スペインのカステリョンでは、新体操の国内大会が開かれた。

まだ国際的になっていないとはいえ、ファンの反応は雄弁に物語る。青森大学のような大学生の男子チームが体操ガラで演技すると、「観客は毎回、大きな声援を送ってくれます。」と山田氏は言う。「『素晴らしい!』とか『驚いたね!』と言っていただけますね。我々の夢は、男子新体操が世界中に広がることなんです。」
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